2日前、妻と焼肉を食べに行った。
「焼肉を食べると出産が近くなるらしいよ」って、どこかで聞いたジンクス。
信じるかどうかは置いといて、まあ焼肉なら食べたいし。
ふたりでたくさん食べながら、
「予定日ぴったりに産まれたら、結婚記念日と同じ日になるね」
なんて話していた。
実は、結婚してちょうど1周年になる日が赤ちゃんの予定日だった。
もし同じ日になったら、一生忘れられない記念日になるねって、半分冗談、半分本気で盛り上がった。
出産前日。
朝、妻が「ちょっとお腹痛いかも」と言い出した。
前駆陣痛っぽいけど、痛みはまだ弱い。
この時点で、出勤するかどうかちょっと悩んだけど、
何かあったときのために、会社に連絡して休みをもらった。
(これ、後から思えばナイス判断だった。)
念のため産院へ行って診てもらったけど、
「まだ産まれそうにないですね、いったん帰って様子を見ましょう」と言われて帰宅。
家に戻ってから、
妻はリビングのソファで横になりながら、痛みに耐えていた。
不規則な痛みが続いていたけど、まだ本陣痛って感じではない。
夜になると、顔をしかめる回数が増えてきた。
でも昼間に「まだまだ」と言われたこともあって、もう少し様子をみることに。
正直、この時点ではまだパパになる実感はなかった。
「今日も産まれないだろうな」なんて思いながら、
心のどこかでドキドキしつつ、眠りについた。
出産当日。
朝、リビングに行くと、
妻がソファで小さくなってうずくまっていた。
顔は真っ青。
これはさすがにまずいと思い、すぐに産院に電話。
「すぐ来てください」と言われ、慌てて出発。
産院に着いて診てもらった結果は、
「破水してますね、すぐ陣痛室へ」。
いよいよ、本当に始まった。
妻が陣痛室に運ばれていくのを見送りながら、
緊張、不安、期待、いろんな気持ちがぐちゃぐちゃに混ざっていた。
次回、「陣痛室での奮闘編」に続く。
